条約交渉のプロセス

締約国による交渉グループ

温暖化の交渉会議では、利害の合った国が集まって交渉グループを作り、協力しあって議論を進めています。個々の国の動向よりも重要になる局面も多く、その動きや発言が重要視されます。

アンブレラグループ

アメリカ、日本、カナダ、オーストラリア、ノルウェー、ニュージーランド、アイスランド、ロシア、ウクライナによるグループです。加盟国の公式リストはありません。
もとは、非EUの先進国からなる「JUSSCANNZ(ジュースキャンズ)」というグループで、こちらはメンバーとなっている国の頭文字を並べて名前が付けられています。JUSSCANNZには、ロシアとウクライナは入っておらず、スイスが入っていました。

EU(European Union)

欧州連合に加盟する15カ国によるグループです。6ヶ月ごとに議長国を持ち回りで担当し、共同で提案を行っています。EUの議長国は、1月から6月、7 月から12月という半年の任期で、加盟国の間で順番に交代します。
また、欧州連合(EU)の構成要素の1つにECがあり、欧州共同体(EC:European Community)自体が締約機関となっています。EC(最近はEUとまとめていってしまうようですが)の執行機関に欧州委員会があり、その最高意思決定機関として閣僚理事会が位置付けられています。
EUの代表団は、EUの議長国、EUの次期議長国、欧州委員会の代表により構成され、EUトロイカと呼ばれています。

G77+中国(Group of 77 and China)

国連のシステムにおける発展途上国の交渉グループ。G77は、1964年に設立され、132の発展途上国が参加しています。議長国が、持ち回りで決められ、会議ではたいてい議長国が代表して発言します。しかし、地球温暖化問題においては、国によって意見が違うことも多く、以下のようなグループごとに発言する場合があります。(G77のサイト(英文)

1. 小島嶼国連合(Alliance of Small Island States,AOSIS)

国土の海抜が低い国や、島国によるグループです。43カ国が参加しています。海面上昇など地球温暖化の影響にもっとも脆弱な国の集まりです。附属書I締約国に対し、早期対策と適応措置への支援を要求しています。(AOSISのサイト(英文)

2. 石油輸出国機構(OPEC)とアラブ諸国産油国のグループ

附属書I締約国がとる対策によって経済的に悪影響を受けると補償を要求しています。(OPEC=Organization of Petroleum Exporting Countires)(OPECのサイト(英文)

環境十全性グループ(Environmental Integrity Group)

韓国、メキシコ、スイスによるグループです。一時、モナコ、リヒテンシュタインが入っていたと言われています。OECDに加盟したため、G77と同じ立場で条約交渉上発言しにくくなった韓国、メキシコと、EUにもアンブレラにもはいっていないスイスが交渉で発言権を強くするためにグループをつくり、2000年9月頃から活動し始めました。

条約の締約国186カ国にみる条約交渉グループ
(出典:JCCCA連載「日経基礎コース 温暖化防止 瀬戸際の京都議定書」より作成)

 ○交渉グループについて UNFCCC HP

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