第21回締約国会議(COP21)

12月7日 「パリ協定」なるか

閣僚級会合始まる

 今週から、丸川珠代環境大臣(写真1)も出席する閣僚級会合が始まり、COP21も後半に入りました。丸川大臣のCOP21での演説は環境省のサイトで、元の英語版・日本語版で読むことができます。


(写真1)閣僚級会合での演説後、日本記者団の取材に答える丸川環境大臣

48頁のタタキ台

 先週末につくられた48頁の合意文書案(Draft Paris Outcome)が今後のたたき台です(写真2)。まだたくさん〔〕(ブラケットと呼ばれる未確定部分)があります(気候ネットワークの平田仁子さんのツィッターによれば、それでも前の1600個強から939個に減ったそうです)。目標値として、産業革命前と比べて、平均気温の上昇を1.5度以下に抑えるのか、2度以下に抑えるのか、なども未確定です(写真3)。Article2の2.「衡平性と共通の原則、しかし差異ある責任とそれぞれの能力の原則にあわせて」の内実をどう詰めるのか、先進国と途上国の間のせめぎ合いが続いています。法的拘束力を持つ合意文書が成立するのではないか、と現地での期待は高まっています。写真2の右側の表題はDraft Paris Outcome (パリ成果文書案)ですが、原案(左側)は、Draft Paris Agreement(パリ協定案)でした。中国の反対で、表題が変更になりました。内容は同一です。合意文書の表題が、最終的にParis Agreement になりうるのかどうか、この点も、今後の大きな焦点となってきました。


(写真2)Draft Paris Agreement とDraft Paris Outcome(12月5日付け)


(写真3) 〔〕がブラケットと呼ばれる未確定部分 

二国間クレジット制度の優良事例紹介−−−−藤野先生大奮闘

 丸川大臣は7日18時半からの、環境省・外務省・IGES(地球環境戦略機関)・国立環境研・マレーシア工科大学主催のEast Asia Low Carbon Growth Dialogue でも冒頭でスピーチをされ、アメリカ・中国・インド・ロシアを含む東アジアの18ヶ国が世界のCO2の63%を排出していることに触れられ、COP21終了後の具体策が今後の鍵です、と締めくくられました(写真4)。丸川大臣の閣僚級会合でも触れられているベトナム、カンボジアなどでの日本とのJCM(Joint Crediting Mechanism、二国間クレジット制度)の事例が報告されました(写真5)。国立環境研の藤野純一先生が司会を担当され、大活躍でした(写真6)。京都市の環境教育や東京都の建築物報告書制度など、日本のすぐれた技術や仕組みをアジアに広める優良事例が紹介され、会場からも活発な質疑がありました。


(写真4)丸川環境大臣の開会の挨拶


(写真5)JCMの優良事例報告


(写真6)司会の藤野純一先生

参考
http://www.env.go.jp/annai/kaiken/h27/s1208.html(丸川大臣の演説テキスト)。
http://unfccc.int/files/bodies/awg/application/pdf/draft_paris_agreement_5dec15.pdf(写真2の左側に対応)
http://unfccc.int/files/bodies/awg/application/pdf/draft_paris_outcome_rev_5dec15.pdf(写真2の右側に対応)
http://www-iam.nies.go.jp/aim/event_meeting/2015_cop21/2015_cop21.html

文・写真:長谷川公一(全国地球温暖化防止活動推進センター長、地球温暖化防止全国ネット理事長)

このページのトップへ