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COP18/CMP8会場はどんなところ?

 今日(11月28日)のCOP18全体会合において、ポーランドが、来年開催されるCOP19/CMP9の開催地に立候補しました。まだ正式決定ではありませんが、他に、立候補した国はないため、COP19/CMP9はワルシャワで開催されることになりそうです。ポーランドでは、2008年にも気候変動COPが開催されています。

 よく、気候変動COPの開催地と議長国はどうやって決めるのか?と聞かれることがあります。国連5地域(アフリカングループ、アジアグループ、東ヨーロッパグループ、ラテンアメリカ・カリブ海グループ、西ヨーロッパその他グループ)の当番制になっています。今年はアジアグループの番で、来年は東ヨーロッパグループの番です。

 

 さて、今日は、気候変動COP18/CMP8の会場の様子をお伝えしたいと思います。

 今回の会場は、カタール国際会議場です。正面外観が印象的です(写真1)。1万人規模の会議である気候変動COPは、どんなに大きな会場でも手狭に感じることがあるものですが、今回の会場はとても広く、会議3日目になっても、どこに何があるかが把握しきれていません。この会議場は、日本の建築家・磯崎新氏の設計だそうです。また、この施設のいたるところに設置されている液晶ディスプレイは、日本製品のようです。


写真1:カタール国際会議場正面外観。砂漠地帯における学びと憩いの象徴で、詩人や哲学者がかつてその枝の下に集まって知識を共有したと言われる“Sidra Tree”を模した象徴的なデザインを採用しているとのことです。

 

 本会議場2つと、コンタクト・グループと呼ばれる、議題ごとの作業グループを開くための部屋のほか、NGOや国際機関によるサイドイベントを開催するための部屋、政府、国際機関、NGO等による展示ブースがあるスペース、メディアセンターなどいろいろな場所があります。サイドイベントや展示ブースについては、また別の機会にご紹介したいと思います。


写真2:メディアセンターを上から見たところ。会議前日の昼に撮った写真なので、まだそんなに人がいませんでした。

 

 会議場内には、2か所の食堂のほか、サンドイッチなどや飲み物を買うことができるスタンドがあちこちにあります。食堂では、サンドイッチ、スープなどの軽食のほか、ボンベイカレーやビリヤニ(炊き込みごはんのようなもの)、ファヒータ(炒めた肉と野菜とを小麦粉のクレープ状のもので包んだもの)、パッタイ(タイの焼きそば)などを食べることができます。食堂の内装が印象的です。


写真3:会議場内の食堂の様子

 

 過去の会場を思い出してみると、こんなにデザインに凝ったスペースがあった会場はなかったのではないかなと思います。


写真4:巨大なクモのオブジェ。ルイーズ・ブルジョア氏(六本木ヒルズにあるものと同じ作家)の作品です。

 


写真5:水の周りを歩くと、波が生まれます。何の説明書きもないので、説明しづらいのですが。

 

 今回の会議の特徴のひとつは、“PaperSmart”を謳い、会議に使われる紙を可能な限り減らしていることです。これまで、COPでは、いろんな場面で紙が使われてきました。毎日の会議の予定を知らせるDaily Programme、各国のステートメント(すべてではありませんが、会議場で配布する国が多かったです)、過去の合意文書、協議途中の合意文書案(作業グループは数十あり、それぞれがいくつものバージョンを作ります)、会議の様子や自らの主張を伝えるNGO等の新聞、各機関の報告書、サイドイベントのチラシ、などなど。今回は、公式文書を基本的に電子化し、会議参加者にもできるだけ紙を使わないよう呼びかけています。私も、これまでCOP出張に行くと、たくさんの紙を持って帰っていましたが、今回はそうならなくて済みそうです。現時点で、754,197枚の紙を節約したとのことです。

 


写真6:会議速報の“壁新聞”を見る参加者。今までは、紙で配られていました。

 

 報道等で皆さんが接するのは、全体会合の様子が多いと思いますが、このようにCOP会場はいろいろな顔を持っています。

 

執筆:久保田 泉
 (国立環境研究所 社会環境システム研究センター)

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