第18回締約国会議(COP18)

COP18/CMP8、始まる

 11月26日(月)、ドーハ(カタール)(図1)において、気候変動枠組条約第18回締約国会議(COP18)、京都議定書第8回締約国会合(CMP8)がいよいよ始まりました。中東で気候変動COPが開催されるのは初めてのことです。


図1:ドーハ(カタール)の地図

 

 まず、COP18の開会総会が開催されました。同会合において、カタールのアブドッラー・ビン・ハマド・アル・アティーヤ行政監督庁長官がCOP18とCMP8の議長に選任されました。

 アティーヤCOP18/CMP8議長は、就任スピーチにおいて、各国に対し、これまでに合意されたスケジュールを守ること、そして、これまでに合意したことを速やかに実行に移すように呼びかけました。「気候変動は、人類にとって、共通の課題である。我々は、現世代と将来世代のよりよい未来のために、真剣に議論しなければならない。我々は、これから2週間にわたる素晴らしい機会を得ており、これを最大限に活用すべきである。多くの政府代表は、決められたスケジュール通りに作業を完了させることが重要だと認識しており、そのためには、我々すべてが、(自らの主張に固執することなく)柔軟性を見せることが必要である」と述べました。


写真1:議長就任スピーチを行うアティーヤCOP18/CMP8議長

 

 クリスティーナ・フィゲレス気候変動枠組条約事務局長は、「交渉に長く携わっている方はよくご存じだが、COPは、毎回、ユニークである」とし、今回は、初めて湾岸地域でCOPが開催されること、また、京都議定書第1約束期間が今年で終了して、次の段階に入ることや、バリ行動計画(2007年)に基づいて合意してきたことを完全な実施に移す段階にきていることから、「ドーハ会合は、ユニークな挑戦の機会を提供しようとしている」と述べました。そして、ドーハ会合直前に、いくつかの国際機関等による報告書が公表されたことに触れ、これらすべてが、国際的に合意された水準である、地球平均気温の上昇を2℃までに抑えるためには、喫緊の行動が必要であると指摘していることを強調しました。最後に、昨年のダーバン会合が日曜の早朝までかかって終わったことから(予定は、2週目の金曜の夕方まで)、「今回は、土曜日でも日曜日でもなく、金曜日に終わらせることで歴史に残るCOPとしよう」と締めくくり、会場の笑いを誘いました。


写真2:ブルカをかぶってスピーチを行うフィゲレス気候変動枠組条約事務局長

 

 例年、COPの開会総会は、議長交代のセレモニー及び就任スピーチや条約事務局長のスピーチの他に、開催国の舞踊や音楽の披露や、開催都市の首長の挨拶等があるのですが、今回は、それらがなく、あっさりとしたものでした。その理由のひとつには、今回は、7つもの会合が同時に開かれるため(図2)、交渉に使う時間をできる限り多く確保しようということがあるようです。


図2:ドーハで開催される7つの会合

 

 午後には、CMP8と、実施に関する補助機関(SBI)の開会総会も開かれました。CMP8では、各交渉グループが今回の会議でどのような成果を得ることを期待しているかについての発言がありました。

ドーハ会合の主要な論点は、以下の4つです。

1) 2013年1月1日以降の京都議定書の円滑な継続
2) 強化された行動のためのダーバン・プラットフォーム作業部会(ADP。2020年以降、国際社会が温暖化問題にどう取り組んでいくかを議論する会合)の作業計画の策定
3) 長期的協力の行動のための特別作業部会(AWG-LCA)の作業の完了
4) 途上国への長期的な資金支援の基盤となる新しい制度の完成及び今後の方向性の提示 

今日から2週間、ここドーハでは、今後、国際社会が温暖化問題にどのように取り組んでいくかについての議論が行われます。会場の様子はどのようなものなのか、交渉はどれくらい進んでいるのか、なぜある論点が問題となっているのかなどを、現地から皆さんにお伝えしていきたいと思います。

 

執筆:久保田 泉
 (国立環境研究所 社会環境システム研究センター)

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