第10回締約国会議(COP10)

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vol.2 島しょ国の訴えは通るのか。適応措置に関する議論は進まず

第2日目は、引き続き、2つの補助機関会合である第21回実施に関する補助機関(SBI21、エスビーアイ21)と第21回科学的、技術的な助言に関する補助機関(SBSTA21、エスビーエスティーエー21)の全体会合と、各議題をさらに議論するために設置された非公式な交渉グループが開催されました。
今日は、4つ行われた非公式な交渉グループのうち、以下の交渉グループの様子について紹介します。

地球温暖化の影響に対する適応措置について

条約のもとでは、先進国は途上国に対して資金供与を行うことになっています。しかし、これまでは、なかなか途上国の思うように行われてきませんでした。
条約のもとでの資金供与の強化とともに、京都議定書のもとでも先進国から途上国への資金供与をすべきという意見が途上国から出され、それらをどのように行うなという議論が行われてきました。
その際、大きな論点となってきたのは、資金の規模と、島しょ国のような気候変動の悪影響に脆弱な国への支援措置と、条約や議定書の約束を達成するために先進国が実施する対策によって経済的な影響を受ける国(産油国)への補償をどのように扱うかという点でした。  
島しょ国のような気候変動の悪影響に脆弱な国は、その影響の大きさと深刻さから、先進国からの資金や技術支援を強く訴えてきました。一方で、産油国は先進国に対し、先進国が実施する地球温暖化対策によって生じる経済的な損失への補償も行って欲しいと強く主張し続けてきました。
先進国は、島しょ国のような気候変動の悪影響に脆弱な国への支援には応じる姿勢を見せるものの、産油国への補償を具体的に実施することには消極的な態度をとり続けていました。
2001 年にマラケシュで開催された第7回締約国会議(COP7、コップセブン)では、条約にもとづく「特別気候変動基金」と「後発発展途上国基金」、そして京都 議定書にもとづく「適応基金」の3つの基金が新たに設立されることになりました。しかし、援助する資金の額は明示されず、先進国による資金の拠出は自主的(ボランタリー)なものとなっています。
また、それぞれの基金のもとで、具体的にどのような活動や国に対して支援を行うのかについてもCOP7では合意されています。しかし、もともと条約のも とで実施されるべき先進国から途上国への資金供与メカニズムと、「特別気候変動基金」については、気候変動の悪影響に対する支援と先進国が実施する対策による経済的な損失への補償の両方が入っており、その範囲は広いままです。現在の交渉の流れとしては、適応措置と技術移転にしぼられつつあります。
第10回締約国会議(COP10、コップテン)では、実際に資金を動かす機関である地球環境ファシリティー(GEF)より、主にヨーロッパ諸国から適応 措置に関する活動に対して、現在約1億ドル資金を出すという申し出があることが報告されたものの、途上国からは必要な活動を実施するためには少なすぎるという意見が続出しました。
適応措置の中でもどの活動について重点的に支援を行っていくのかについても議論が始まりました。しかし、気候変動の悪影響に対する適応策を早急に実施し たい島しょ国と、先進国が実施する地球温暖化対策による経済的な損失への補償を強く主張する産油国、そして、産油国への支援に消極的な先進国の間で、これまでと同じような三つ巴の議論となっています。
昨年開催された第9回締約国会議(COP9、コップナイン)で非公式な交渉グループの議長より提案されている、COP決定案をもとに議論が続けられていますが、今日は新しい進展はありませんでした。明日、途上国やヨーロッパ連合などから新しい提案が出され、さらに議論を続けることになっています。

デイリープログラム(英文) 
・さらに詳しく知りたい人は、「COP7で合意されたこと 途上国問題」へ

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