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vol.5 実施に関する補助機関会合(SBI)が始まる

今日から実施に関する補助期間(SBI)の全体会合が始まりました。新しいSBIの議長は、ラウル・エストラダ・オイエラ氏(アルゼンチン)です。エストラダ氏は、1997年の京都会議(COP3)で、京都議定書を実質的にまとめる会議の議長や、マラケシュ合意の京都メカニズムの議論をまとめる会議の議長を務めた人物です。(写真右:エストラダ議長 courtesy of IISD/ENB)
まず、先進国(附属書国)が自国の気候変動枠組条約のもとでの地球温暖化対策の取り組み状況や温室効果ガス排出量について提出する国別報告書の審査をより効果的なものにするための検討が行われました。
現在、審査に関する情報として、国別報告書、温室効果ガスの年間排出目録、そして、これらの技術的な審査と詳細審査報告書があります。より審査を効果的なものにするめに、事務局から以下のものが提案されました。
・1990 年から2000年までの温室効果ガス排出量を含む各国の2002年の温室効果ガス年間排出目録をひとつにまとめ、気候変動枠組条約に記されている温室効果 ガスの人為的な排出量を2000年までに1990年の水準に戻すために政策と措置が実施されたかどうかを評価する。そして、京都議定書の義務を達成するた めに2005年までに先進国の国内対策が明確に進展したかどうか検討する際にその結果を反映させること。
・各国が政策と措置を効率的かつ効果的に実施するように先進国全体の温室効果ガス排出傾向の詳細分析すること。
・2001年11月30日が提出期限となっている国別報告書の詳細審査報告書を行うこと。
これに対し、カナダ、アメリカ、オーストラリアなどは、現存の審査で充分であるとし、追加的な審査を行うことに反対をしました。
SBIの全体会合と同時に、科学的、技術的な助言に関する補助機関(SBSTA)の議題別に行われている会合も行われました。しかし、排出量と吸収量の モニタリング、報告、審査(議定書第5条、第7条、第8条)や、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の第3次評価報告書に関する会議でも議論がまと まらず、木曜日に開催予定のSBSTA全体会合に向け議論を続けることになりました。

デイリープログラム(英文)

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ピックアップ 

日本の京都議定書批准を歓迎する世界の声(1)

日本の京都議定書批准に対する世界の声を紹介したいと思います。
今回は、マレーシアの政府代表団長であるチャオ・コウ・キー氏から日本の京都議定書批准を歓迎するコメントをいただきました。
チャオ氏は、マラケシュ合意をまとめる際に、一番議論が難航した京都メカニズムに関する会議を現在の実施に関する補助期間(SBI)の議長であるラウル・エストラダ・オイエラ氏 (アルゼンチン)と一緒に共同議長としてまとめた人物です。

コメント:日本の京都議定書批准を心から歓迎します。日本の批准はEUの批准とともに重要な一歩です。こういった動きがまだ批准をしていない先進国の批准を後押しするでしょう。
まだ批准をしていない国も、日本にならってヨハネスブルグ・サミットまでに批准をしてくれることを強く望みます。

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