メキシコのパビリオンで開催された「メキシコの若者のフォーラム」に参加しました。5人の若者のパネリストから、気候変動に対するアクションを求めるメッセージが述べられます。
「インディヘナ(先住民)も農家も学生も気候変動に取り組まなくてはいけない時代です。50年後、今の政治家は何歳?生きてすらいないでしょう。でも私たち若者は違う。私たちは将来を担う世代です。
会議で決められたことは世界/国/地域/個人の全ての段階でアクションに移されなければいけません。カンクンでの会議は2週間で終わっても気候変動は終わるわけじゃない。私たちはアクションを続けなければいけないのです。
若者の中には気候変動に興味が無かったり、信じていない人もいます。気候変動は大きな脅威、もしくはチャンス。二つの見方ができます。私たちはチャンスだと考えます。技術、社会、考え方を大きく変えて社会を新しく構築していくチャンスを今迎えているのです。」
そしてその発表が終わると「若者の声を是非聞きたい!フロアから意見をください!」とマイクが向けられます。「ええと、若者でなくてもいいですよ」と加えて笑いを誘っていました。
会場の数名から出た意見のキーワードは「アクション」と「仲間」。 「気候変動はいろんな側面を持っていて、誰でも専門家になれると思う。例えば絵を描くことが好きな人はポスターをデザインして訴えることもできる。だけどまだ気候変動に関心のない若者が多いことも事実で、今日COPに来ることもフェイスブックに載せたけど『COPって何?』という感じで悲しくなったよ。仲間を作るっていうことはとても大事だと思う。」
「気候変動と真正面からいうだけじゃ話を聞いてもらえない。『今から気候変動の話をします!』なんて言っても誰も興味なんて持たない。そうじゃなくて他の切り口で、相手が興味を持つ形でアピールすることがとても大切だと思う。例えば就職活動をしている人達にとっては『経済とも関係があるよ』って言うと耳を傾けてくれるかもしれないしね。」
「交渉交渉といつまで?COPはいつまで続くの?COP50?COP100?今の地球の状況を変えるためにすぐにアクションが必要だし、そのためのドキュメントが必要なのに!」
今回ご紹介した他にも若者や子どものフォーラムや催しが数多くありました。クライメイトチェンジスタジオでは、ハイチからきたコラリーさんが若者、子どもの力を訴えていました。
「COP16の開会のセレモニーでは、子どもや将来世代についての言及がされました。私たちは今回、若者や子どもの力を見せるために来ました。私たちは保護されるべき存在というだけではなく、大きな変化を起こすことができるのです。」
執筆:江刺家由美子
(宮城県温暖化防止活動推進センター)