気候変動枠組条約第15回条約国会議(COP15)がデンマークの首都コペンハーゲンで始まりました。
12月7日から18日までの2週間、政府代表団の交渉や、その交渉を見守るNGO、企業、学識者が集まって、様々な立場から気候変動対策について考えます。
京都会議(COP3)の時は10,000人の参加者でしたが、今回は34,000人!!
デンマーク政府の発表によると、会議後半に行われる、閣僚級会議には110人の首相が集まるとのこと。
コペンハーゲン会議の世界中の注目の高さがわかります。
歓迎式典ではデンマークのLars Locke Rasmussen首相は締約国が「よりよい未来に向けた希望」(hope for a better future)を実現する野心的な協定で合意することを求めました。
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)のPachauri議長は、気温の上昇を2015年までに2.0-2.4度の範囲内に収める必要があると指摘しました。
歓迎式典でのIPCCパチャウリ議長
UNFCCC事務局長のYvo de Boreはコペンハーゲンでの成果は、緩和、適応、資金、技術、森林減少、キャパシティビルディングの実施に関する合意、野心的な数値目標、100億米ドルの「スタートアップ資金」(start-up finance)、長期的な協働に関する共有ビジョンだと発表しました。
そして、NowickiCOP14議長(ポーランド)はCOP15の開幕を宣言し、締約国はCOP15議長にデンマークのConnie Hedegaard大臣を選出しました。
いよいよ交渉開始です!
今回の会議では、気温の上昇を抑える為に2013年以降の次期枠組についての先進国の数値目標、途上国の参加をどこまで合意できるかが焦点になってきます。
午後に開催された条約の下での特別作業部会(AWG)では、アメリカは2025年までに2005年比で30%削減、中国は2020年比でGDP当たり40-45%削減を正式に発表しました。
大木COP3議長は京都からコペンハーゲンにバトンを渡した
■COP名物サイドイベント
交渉官が交渉を行っている間、NGOや企業や研究所がサイドイベントを開催し、自分たちの取り組みの紹介、情報交換を行います。時には交渉よりこちらが盛り上がることも。
初日のサイドイベントは、デンマークのLars Locke Rasmussen首相がコスタリカのJose Maria Figueres Olsen元大統領の司会で、市民社会の声は交渉に影響を与えるので、その声を政府に届けてほしいとNGO、企業、若者、科学者と対話をしました。
日本政府も今回の会議で初めて環境NGOの2名が政府代表団に入るとこを決定しました。
市民の声を気候変動の政策決定にどんどん取り込んで欲しいものですね。
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