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NO.7 土曜日の国連ナイロビオフィス(UNON) 2006/11/11

土曜日も引き続き会議が行なわれています。 
・11/11(土)のデイリー・プログラム(英語)はこちら

今日土曜日は、オープンミーティングはなく非公式の会議を中心にした話し合いが行なわれています。それでも土曜日ということで国連ナイロビオフィス(UNON)にはいつもよりも人は少なく、平日に比べれば少し緩やかな時間が流れています。今日はCOP12の舞台として熱い交渉が行なわれているUNONのご紹介をしましょう。

目次

国連ナイロビオフィス(UNON)

UNONはナイロビの中心部から北西へ約10kmほどいったところにあります。敷地は国立公園に隣接しており、自然豊かな環境に立地しています。

UNONの中には以下の国連の機関が入っています。
UNEP(国連環境計画 United Nations Environmental Programme)
UN-Habitat(国連ハビタット United Nations Human Settlements Programme)

地球温暖化防止の国際会議は、いくつものテーマで複数の会議が並行して行なわれています。今回は終了時間も午後6時と区切られていますし、デイリー・プログラムには掲載されない非公式な交渉も数多く行なわれています。
そのため日本政府の場合、会議の分野・テーマ毎に専門の担当者をおき、交渉を行なっています。
反対に絶対的な人数が少ない国の代表団の場合、全ての会議に担当者を出席させることができないこともあるようで、どうしても交渉に不利になってしまうという一面もあるようです。
地球温暖化会議の行方を追っているNGOなどのオブザーバー組織も同じ事情を抱えています。JCCCAからは今回は私一人だけで来ていますので、どうあがいてもCOP全体の交渉がどう進んでいるかを追いかけることはできず、今回は次期枠組みに関連した交渉だけにしぼってお伝えしているというわけです。日本のNGOも今回は参加人数が少ないため、分担して会議に出席してお互いに情報交換を行なっているそうです。
会場となっているUNONは以下のような配置になっています。

会場の地図

敷地の半分以上には青々とした芝生が広がり、池や木々もよく手入れされとても美しく、まるで公園の中にいるよう。しかし年々交渉議題の数と会議の数が増えている地球温暖化防止の国際会議を行なうにはUNON全体のキャパシティーは小さく、開始前から「本当にここで会議ができるの?」という声が聞かれていました。
来て見ると、特設のテントやプレハブの建物が本会議場の裏にいくつも設置され、フル回転で会議が行なわれています。各国代表団にもそれぞれブースが設けられていますが、中でも25の国が集まり一体となって発言をしているEUは「EUパビリオン」という名前のテントを持ち、その中でサイドイベントなども行なっています。会議の様子を見ていても、幹事国であるフィンランドが「EUの代表として発言します」と前置きをしてから発言をしており、イギリスやドイツなど、その他の国からの発言を聞く機会はほとんどありません。
地球温暖化会議は団体で意見を統一して交渉をすすめることがよいと認識されており、他の国々も同じような事情を抱えた国が集まって意見を統一し発言をしており、効率的な交渉につながる結果となっています。
・国際交渉の主体についてはこちらのページをご覧ください。

特設テントやプレハブは白で統一されており、芝生の緑によく映えて美しい風景になっています。また本会議場と特設テント会場を結ぶ途中にはフードコートが設置され、ナイロビの飲食店がブースを出しています。1時〜3時のランチタイムには様々なお店からいい匂いが香り、多くの人でにぎわっています。もちろんこうした場でも各国代表団やNGOなどは様々な人と交流をしており、着々と交渉を進めているのです。

フードコートでの談笑

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