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vol.7 進んでいる?先進国の対策

朝から、第9回締約国会議会議の全体会合が開催され、先進国(附属書国)が気候変動枠組条約 のもとで、自国の地球温暖化対策の取り組み状況や温室効果ガス排出量について報告する「国別報告書」について議論を行いました。
条約事務局が発表した全先進国の第3回国別報告書をまとめた報告書のほかに、1990年から2001年までの先進国の温室効果ガス排出量をまとめた報告書も参考にし、先進国が条約の約束どのように実施し、対策がどこまで進められているのかなどについて検討しました。

*条約事務局が発表した全先進国の第3回国別報告書をまとめた報告書
Compilation and synthesis repot on third national communications from Parties included in Annex I in the Convention
FCCC/SBI/2003/7(>PDF)PDFAdd.1(>PDF)PDFAdd.2(>PDF)PDFAdd.3(>PDF)PDFAdd.4(>PDF)PDF 、(英文)

*1990年から2001年までの先進国の温室効果ガス排出量をまとめた報告書
Report on the national greenhouse gas inventory data from Annex I Parties for the period 1990-2001
FCCC/SBSTA/2003/14(>PDF)PDF (英文) 

1990 年から2001年までの先進国の温室効果ガス排出量をまとめた報告書によると、2001年における先進国全体の温室効果ガス排出量は、1990年に比べ 6.6%減っています。ロシアやウクライナなど経済移行国の温室効果ガス排出量は、1990年に比べ約40%減っていますが、経済移行国以外の先進国の温 室効果ガス排出量は、7.5%増加しています。また、2010年の排出予測をみると、先進国全体で約10%、経済移行国を除く先進国全体で17%増加するとなっています。
これらの内容を受け、中国、アルゼンチン、ツバルなど途上国から、全体の排出量が減っているのは、経済移行国の排出量が大幅に減っているからであり、そ の他の先進国の排出量が増加傾向にある。そのうえ、2010年の排出予測量は、全ての国で排出量が増加することとなっており、条約の約束を達成することは難しい。全ての先進国は、排出量を減らすよう有効な対策をとるべきだという意見がでました。
また、先進全34カ国で、13カ国しか提出期限内に報告書をしていないことや、ロシアが1999年以降、ウクライナが1998年以降報告書を提出していないことはとても問題であるという意見がでました。
一方、アメリカやEU、日本、オーストラリアは、現在すでに多くの対策を実施しており、EUとオーストラリアはすでに地域もしくは国全体の温室効果ガス排出量は、90年比で削減に向かっていると述べました。
この議題に関する会合を新しく設置し、COP決定案もしくは議論のまとめを作ることとなりました。

デイリープログラム(英文)

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