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vol.20 京都議定書を守れ!市民と国会議員が決意表明

アメリカの動きを受け、京都議定書を守るために超党派(自由民主党、民主党、公明党、日本共産党、社会民主党、保守党、自由党、自由連合、さきがけ環境会議)の議員と市民団体の気候ネットワークの代表(計17名)が呼びかけ、4月4日国会議員と市民による緊急集会を開催しました。当日は、各党の代表、幹事長クラスを含む議員(秘書など代理人をあわせ)約60名と市民約90名が集まりました。
気候ネットワークの浅岡美恵代表が冒頭のあいさつの中で「京都議定書の発効は不可能ではない。アメリカ抜きでも京都会議(COP3)の議長国として日本が率先して議定書を批准し、発効にむけてリーダシップを発揮すべき。また批准のための国内制度作りを進め、また近く来日するEU代表団についても発効にむけて協力するよう積極的に働きが得て欲しい。」と参加した議員に呼びかけました。
自由民主党の呼びかけ人、馳浩氏は、ブッシュ政権がいかに理不尽なことをしているのか産業界を含めたアメリカ国内のあらゆるレベルに働きかけるため、COP3の議長を務めた大木氏を団長とした議員団をアメリカに派遣したことを報告しました。また、「まったく国内事情を最優先させたと思われる今回の米政府の行動は、残念でたまらない。米国抜きでも温暖化防止の実際を進めるという気概でもって今後望む必要がある。」との大木団長のメッセージを紹介しました。
民主党の鳩山由紀夫代表は、「日本がまず批准を行うことが大切。日本政府が動けばアメリカ政府も動くはず。」と呼びかけしました。
共産党の志位和夫委員長は、「COP3の時に自分に有利な提案をし、さんざん交渉を妨害してきたアメリカの要請を飲んでできた京都議定書を否定するのは本当に身勝手である。」と批判し、「日本政府としては、まず議定書を批准し、発効にむけた流れを作っていく必要がある。」と述べました。
社民党の土井たか子党首は、本日アメリカ大使館に行き、不支持表明を撤回するよう臨時駐日大使に要請したことを報告し、「日本の方が経済は深刻な状態なのに温暖化対策を懸命にやっている。アメリカが大変だからといっても、COP3議長国の日本の立場として、アメリカに積極的に働きかけることが大切だ。」と発言しました。
また、さきがけ環境会議の中村敦夫氏は、「世界各国が協力して積み上げてきたことが、一大国によって崩れるなどということは問題である。」と述べました。
最後に、参加者一同で「最新の科学によって地球温暖化が深刻化していることが一層明らかになったにもかかわらず、京都議定書を事実上離脱することを表明したブッシュ政権に対し強く抗議し、発言を撤回することを求める。そして、アメリカにCOP6パート2で合意形成に向けた議定書交渉への継続参加を求めると同時に、京都議定書を2002年に発効させることの重要性を確認したうえで、日本が率先して議定書を批准するよう市民と国会議員が連携を取り、それぞれの立場で国内外に一層強く働きかけていく。」といった内容の声明文が採択されました。

* 「京都議定書を守れ!市民と国会議員の緊急集会」 概要・声明文掲載ページ
* 気候ネットワーク
 ブッシュ政権「離脱」問題特設ホームページ
 環境の世紀へ、変えよう!キャンペーン
 私たちの声を世界へ、COP6再開会合へ届けよう!「ひと声アクション」ページ
* 各政党の談話や声明など

ピックアップ −京都議定書の批准と発効 について- 

京都議定書は、(1)55カ国以上の批准(日本の場合、国会承認)と、(2)批准した先進国(削減目標をもつ国)の二酸化炭素排出量(1990年度)が全先進国の排出量の55%以上になるという2つの条件を満たしてから90日後に発効(効力を生ずること)となります。 2001年3月19日には、ルーマニアが先進国の中で、初めて議定書を批准ました。 同国の90年のCO2排出量は全先進国の排出量の1.2%を占めます。これで、議定書を批准した国は全部で33カ国となりました。
* 環境省 京都議定書の発効要件解説ページ
* 気候変動枠組条約事務局 批准国一覧表掲載ページ(英文)

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