地域のコンソーシアムによる地球温暖化防止活動(平成23年度)

岩手県いわてBDF利用拡大プロジェクト

いわてBDF利用拡大コンソーシアム

主な取組分野 バイオマス
主な取組対象 家庭、事業所、学校・公共施設・団体等
 
1. コンソーシアムで行う事業の目的と概要
【目的】
岩手県における温暖化対策の課題は、冬の暖房ともう一つ自動車の利用にある。広い県土をもつ岩手県ではどうしてもクルマの比重が高く、そのため事業用車両や公用車など必要不可欠な分野で、バイオディーゼル燃料(BDF)が果たす役割は大きい。 消費におけるCO2の直接的削減だけでなく、地域内での廃食油の調達とBDFの製造および供給により、その他の工程においてもCO2の削減がはかられる。
 岩手県内の事業所が連携し、互いに情報や技術を交換しつつ、各地域の特性を生かしたBDFの製造と流通を行ってきている。県下のほぼ全域をカバーする広いエリアで、異なる立場の事業者がお互いに協力しながら原料の確保、製品の安定供給等を図りつつ、より効率的な運営と販路拡大を目指していること。さらに、各工程において福祉作業所や地域住民と連携しつつ、単なるバイオ燃料の製造・流通にとどまらない地域相互扶助とエコ活動の環を創り出している。
 本事業は、地域で活動するNPOおよび福祉施設等が共同で廃食油の回収を進め、第一次産業等でのBDFの利用分野の拡大によって、BDFの増産の結果二酸化炭素の排出抑制を図ることを目的とする。
【概要】
廃食油の回収量の増大はそのままBDFの増産に等しく、またBDF利用を増やす事で需要を喚起し、これらのサイクル全体の規模を拡大することで、温室効果ガスの削減を行う。
本事業の円滑なる遂行に向けて、事業を最大限効果的に実施をするために、活動における課題を共有し、外部有識者からの活動への助言と指導を得る場として、事業推進委員会を設置する。
また、廃食油の回収量および消費量を増加させるために、県内の食用油を扱う事業者および利用可能な農林業・建設業の事業者を中心に、フォーラムを開催する。今までの県内のBDF活動や震災時における活躍などの紹介を行うと同時に、製造者の動機づけにもつながるよう、国際的なBDFをめぐる情勢や公共事業でのBDF利用についての情報提供を行う。
従来、廃食油の回収に関して、製造プロセスを踏まえた注意点があり、回収協力先を広げる上での障害となっていたが、これを解消するために回収する廃食油についての細かな注意点などをわかりやすくまとめた小冊子を作成し、これを配布し説明しながら、理解を深めがら回収の協力を呼びかける。
また、各地域において廃食油を実際に回収し、BDFの紹介を行うために、出前バイオディーゼル・キャラバンを実施する。これは、県内10カ所でショッピングセンターでの催事など地域の方々が集まる機会に合わせ、事前に回収を呼びかけ、持ち寄っていただく。これにより、現在稼働している廃食油の提供者と製造者の結びつきを強化する機会とする。
地球温暖化防止活動推進員および温暖化対策地域協議会を対象とした勉強会を実施し、最新情報の提供と、地域で廃食油の回収に取り組む にのへエコネットの事例の紹介を行い、県内のBDF製造所と地域の推進員の協力と協議会としての活動を結びつける。現在、BDFの活動に取り組んでいる地球温暖化防止活動推進員は1名で、温暖化対策地域協議会においても1団体のみである。
農林業および建設業等、利用経験のない団体に向けて、BDFを4ヶ月にわたり月100リットルを提供し、これをディーゼルエンジン・ディーゼル機械で利用することによって、BDFについて体感してもらう実証実験を4事業所で実施する。実証実験が終了したのち、参加事業所からモニターレポートを提出してもらい、以降も関連する情報提供に努め、継続的な利用を働きかける。
廃食油の回収量を増やすことによりBDFの製造量を増やし、製造拠点における新規回収増量分を集計し、温室効果ガス排出削減量として算出する。
2. コンソーシアム幹事団体
名称 いわてBDF利用拡大コンソーシアム
代表者 渡邊 彰子
所属団体名・役職名
特定非営利活動法人環境パートナーシップいわて
(岩手県地球温暖化防止活動推進センター)
代表理事
URL http://eco.soc.or.jp/ICCCA/
3.コンソーシアム構成員
団体等の名称 事業実施責任者
氏名 役職名
特定非営利活動法人 環境パートナーシップいわて
(岩手県地球温暖化防止活動推進センター)
渡邊 彰子 代表理事
いわてバイオディーゼル燃料ネットワーク 菊地 満 事務局
にのへエコネット 相馬 順一 事務局
INS:CSR/環境人材育成研究会 中島 清隆 事務局
いわて生活協同組合 岡村 治 経営企画室
盛岡商工会議所 水野 匠 地域活性化支援グループ
IBC岩手放送 中村 聖一 営業部
4.事業の全体像

福祉施設が中心となって進めてきた「いわてバイオディーゼル燃料ネットワーク」の活動をさらにバランスよく発展させるために、従来の製造者によるネットワークに加えて、地域での普及協力団体、生協、商工団体を加えたコンソーシアムを発足し、県民各層への情報提供を行う。

(1) 学識経験者を交えた事業推進委員会を発足し、情報を共有し、課題を整理しながら本事業の円滑なる遂行を目指し5回開催する。(9月から3月)

(2) 廃食油の回収-製造-消費にいたる活動についての社会的意義と国内外の情勢を理解することで廃食油の回収量を増やし、同時に利用分野を拡大することを目的とした勉強会として実践的なBDF利用拡大フォーラムを開催する。対象として、県内の食用油を扱う事業者および利用可能な農林業・建設業の事業者を中心に、地域の資源を地域で回収し、地域で作るエネルギーとして、理解を深め受け入れの素地を形成する。(10月)

(3) 実証実験として、農林業・建設業等におけるBDF利用のモニターを4団体募集し、現地での説明会ののち、2回の現地視察と助言によるフォローを行いながら利用していただき、利用アンケートとして調査票を提出いただく。(9月から12月)

(4) 活動全般の支援につなげるべく顔の見える交流として、県内の製造拠点を結び、また廃食油の回収に協力している商業施設等を会場として、他のイベントへ参加し、来場者へ廃食油の回収を呼びかけ、あるいは直接会場で回収を行う。(9月から11月)

(5)県内の温暖化対策地域協議会、 地球温暖化防止活動推進員などを対象とした実践的な情報を提供する勉強会を2回開催する。(1月、2月)

(6)一連の活動を取材チームにより、小冊子にまとめ、これを県内13カ所の製造所や一般家庭や事業者にも広く配布し、協力を呼びかけコンソーシアムが主体となった「岩手BDF応援団」として、回収―製造―消費の一連のつながりを拡大する。(10月から3月)

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