第11回締約国会議(COP11/MOP1)

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No8. 遵守制度とサウジアラビアの議定書改正案 2005/12/5

12月5日、モントリオール会議の第二週目を迎えました。会議後半戦のはじまりです。今週から参加する人も多く、会議場は先週に増してにぎやかになってきましたが、数多くの公式・非公式の交渉グループの議論が重ねられている中で緊迫感もただよう異様な雰囲気です。
先週のCOP/MOP1の本会議で「マラケシュ合意」が採択されましたが、唯一「マラケシュ合意」の中で採択されずに残っているのが「遵守制度」についてです。
京都議定書における遵守制度では、削減目標を達成できなかった場合にとらなければならない措置が定められています。たとえば、もし日本が6%削減という目標を達成できなかった場合に、第一次約束期間の削減量の1.3倍を次の約束期間で削減すること、遵守行動計画を作成すること、排出量取引で海外に排出枠を売る資格を失う、といった措置が課せられることとなります。 今問題になっているのは、これらの措置に対して法的拘束力をかけるかどうかです。法的拘束力をかける場合には京都議定書の改正が必要です。
今回のCOP/MOPでは、サウジアラビアが遵守に法的拘束力を持たせるよう京都議定書の改正を提案しました。しかし、議定書改正の手続きには時間がかかり、京都議定書の運用を遅らせることになってしまいます。現在、「遵守制度」について話し合う交渉グループでは、多くの国が、まずは法的拘束力を持たせずに遵守制度を先にCOP/MOPで決定して、運用を確実にしてから、議定書改正については後で話し合ってはどうかの意見を表明しています。法的拘束力を持たせるために議定書改正の議論をするよりも、ここで遵守制度を決定し、遵守委員会を立ち上げる方が先決だと考えるからです。遵守委員会の立ち上げは、京都メカニズムの実施には不可欠だからです。明日、再度交渉グループが開催され、引き続きこの議論について話し合われる予定です。

日本政府による環境NGOとのブリーフィング

本日、日本政府による環境NGOへのブリーフィングが行われました。
モントリオール会議において焦点になっている2013年以降の将来枠組みや遵守制度などいくつかのポイントについて、日本政府のポジションが説明され、さらに現在の交渉の状況などについて日本の環境NGOとの意見交換が行われました。政府とNGOのブリーフィングは、めまぐるしく動く国際交渉過程の中で、誤解を生まないように互いのポジションについて確認する大切な場として、これまでのCOPの会議でも慣例となっているものです。
日本政府からは、特に今後の議論の山場となると考えられている「2013年以降の枠組み」について、京都議定書で義務を負った国のみならず、アメリカや途上国が参加した形での方向性を含めて各国との交渉にのぞんでいく意思が伝えられました。
これに対して、環境NGOは、「アメリカに強く働きかけることは大変重要なことだが、今のブッシュ政権に議定書交渉への復帰を期待することは難しいので、そこにこだわって内容を弱めることがないようにしてほしい」と政府への要望が出されました。

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