第10回締約国会議(COP10)

vol.7 大臣級のパネルディスカッション

14日、15日と2日間において大臣級会合が開催され、大臣たちが(1)気候変動枠組み条約発効から10年:成果と今後の課題、(2)気候変動の影響、適応措置と持続可能な開発、(3)技術と気候変動、(4)気候変動の緩和:政策とその影響という4つのテーマによるパネルディスカッションを行いました。

開会のセレモニーでは、各国の代表や国際機関の代表が京都議定書発効を祝う言葉を述べ、会場は発効を喜ぶ雰囲気に包まれました。
アルゼンチンのネストール・キリクナー大統領(写真左 Photo from IISD)が、スピーチを行いました。大統領は、「最も貧しく地球温暖化の影響を受けやすい国は、その原因となる温室効果ガスをほとんど出していない。し かし、もっともその影響を受ける。地球温暖化は、貧困を増やす。」を述べました。また、「途上国における温室効果ガスの排出量が増えると、先進国に住む人々は多くの場合、生き延びるためもがき苦しむこととなる。と先進国側に言う権利が途上国側にはある。」と、途上国への支援と先進国の排出削減の必要性を強く訴えました。
また、4つ開催されたパネルディスカッションでは、各国の大臣や高官からそれぞれのテーマに関して意見が出されました。ここでは、「気候変動枠組み条約発効から10年:成果と今後の課題」をテーマにしたパネルディスカッションの様子をご紹介します。

気候変動枠組み条約発効から10年:成果と今後の課題というパネルディスカッションでは、日本の小池百合子環境大臣(写真右 Photo from IISD )を含め、中国、インド、オランダ、キリバス、ロシア、アメリカの大臣がパネリストとなり、それぞれ発言を行いました。
小池百合子環境大臣は、「京都議定書の発効は、温室効果ガスを排出削減するという意味では、本当に小さな一歩だが、世界の国々が手をとりあい一緒になって地球温暖化を防止するための具体的な行動を起こしていくという意味では大きな飛躍である。」と述べました。また、将来の対策を強化していくためにも、京都議定書を批准していない国に対し、早く批准するよう呼びかけました。京都議定書に続く次のステップをどのように考えるかについては、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)など科学的な知見をベースに検討する必要があると述べました。
アメリカのポーラ・ドブリアンスキー国務次官は、気候変動枠組み条約の第2条にある究極の目標が長期的な地球温暖化対策の目標であり、アメリカはその約束は守りつづけるとしながらも、「化石燃料は豊富にあり、これからも主要なエネルギー源となりつづける。途上国にとって最も優先的な課題は貧困の削 減であり、途上国にエネルギー消費を減らすことは期待することはできない。既存の技術においても特定の技術においても地球温暖化の特効薬となる技術はない。」と述べました。また、将来の枠組みについては、「全ての国が参加でき、各国の事情に合わせて対策が選べるような枠組みとすべき。」と話しました。
これらパネリストの意見に対し、会場から約20カ国の大臣や政府高官が発言しました。
特に、ドイツのユルゲン・トリッテン環境自然保護原子力安全大臣の発言は印象的でした。「ロシアの大臣、京都議定書を批准してくれたことを心から感謝する。アメリカのドブリアンスキー氏は正しい。我々の地球温暖化防止のための長期的な目標は、気候変動枠組み条約の第2条にある究極の目標を達成することである。とすれば、アメリカは、温室効果ガスの排出量を1990年のレベルに安定化させるという条約の元での約束を守らなければならないのではないか。」と述べ、発言中に会場から何度も拍手が沸きました。
デイリープログラム(英文)

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