施設の利用者(障害者)数名と職員が毎日3〜5カ所程度の提携先を回り、廃食用油を回収します。回収に使っているバンにもBDFが使われています。
障害者が社会の一員として環境問題に取り組む職業訓練の一環としてBDF(バイオディーゼル燃料)の精製に取り組んでいます。原料の廃食用油は地元スーパーなどと提携して集めます。精製したBDFは地元スーパーの配送車や市内のスクールバス等の燃料になり、資源循環システムができあがっています。スクールバスを利用する生徒や関係する人々が温暖化問題へ意識を高めるのにも役立っています。そして主体となる障害者は、地域の人々とふれあうことで自信とやりがいを感じる機会になっています。
廃食用油回収の際は、先方の社員に回収確認のサインをもらいます。サインは障害者がもらいに行き、提携先とのコミュニケーションが図れ、これも社会復帰訓練になります。
地元の私立高校のスクールバスへの給油。生徒達の間でも、自分たちの乗るスクールバスの燃料が廃食用油からできているということで地球温暖化防止への意識の醸成がなされてきています。
BDFの精製は主に障害者が行います。当初障害者は時間の観念が薄く、時間が守れず何度も失敗しましたが、作業を続けるうちに、時間の観念が身につき失敗しなくなりました。
活動の主体は社会復帰を目指す障害者を支援する茨城県初の複合型支援施設です。障害者にも社会の一員として温暖化対策(環境問題)に携わることのできる作業として試行錯誤しながらたどり着いた取り組みも、軌道に乗って約一年が経ちました。障害者も地域の人とふれあい、社会復帰への足がかりができ、更に温暖化防止の一端も担う(年間114 トンの温室効果ガス削減)という一石二鳥の取り組みです。また、事業所や高校と提携することにより提携先の社員、生徒に対しても温暖化防止をアピールできています。また、提携先からは増産を望む声もあり、施設では設備の増設も検討するなど、将来にわたって活動のさらなる展開が期待されます。障害者が地球温暖化対策について先駆け的な取り組みに実際に携わることで社会貢献し、地域のリーダーとしても活躍しており、今後は地域の人達も巻き込みつつパートナーシップの環が広がっていくものと思われます。