| 旭化成ケミカルズ(株)/旭化成エンジニアリング(株): 熱分解技術の開発による亜酸化窒素ガス排出量の削減 |
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旭化成ケミカルズ(株)は宮崎県延岡市でナイロン66樹脂(*1)およびその原料であるアジピン酸を製造しています。ナイロン66樹脂は機械的強度、耐熱性、耐薬品性、成形性が優れているため、機械部品(ギア,ベアリング,コネクタ)、自動車部品(バルブ,タンク)、建材部品(ローラ,取手・引手、電気部品(ワッシャ,リレー部品)等多くの製品に使用されています。 アジピン酸は、シクロヘキサノールを硝酸酸化する方法(*2)で製造されますが、同時に亜酸化窒素(N2O)が発生します。この亜酸化窒素は温室効果ガスのひとつであり、温暖化への影響度を示す温暖化係数は、二酸化炭素(CO2)の310倍にもなります。 当社は、このような温暖化に影響の大きなガスの排出量の抑制に取り組みました。グループ会社の旭化成エンジニアリング(株)の協力を得て、亜酸化窒素を窒素(N2)と酸素(O2)に分解するプロセスを開発しました。 このプロセスは触媒を使用しておらず、触媒の費用や劣化による運転停止が発生しません。また反応熱は蒸気発生に有効利用され、分解で生成した一酸化窒素は硝酸に回収されます。この分解装置は1999年3月から稼働し従来の排出量の90%以上を窒素と酸素に分解、排出量を抑制しています。その削減効果は大きく、二酸化炭素換算で毎年600万トン超の量に達します。この量は1990年度の日本の温室効果ガス排出量の約0.5%に当たります。 亜酸化窒素の熱分解プロセス開発は必ずしも順調に進んだわけではありませんでした。初めは触媒法による分解を試みましたが、触媒の劣化を抑えることができず断念し、一方材質上の問題であきらめていた熱分解に再チャレンジし成功に至りました。当時の担当者によると、上司の励まし『マッチ1本あれば熱分解は継続できる!』や『他社にできない熱分解がどうして我々にできるのか?』などの激しい議論があり、『絶対成功したい!』との思いに燃えた仕事だったということです。 (*1)商標名:レオナ™樹脂 (*2)シクロヘキサノール+硝酸→アジピン酸+亜酸化窒素+水
![]() ![]() 右:亜酸化窒素分解装置 ![]() |
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