| (8) 日本への影響について |
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世界最大規模のスーパーコンピューターである「地球シミュレータ」(東京大学気候システムj研究センター、国立環境研究所、海洋研究開発機構)を用いて、2100年までの気候変化を予測した結果によると、2100年に日本の夏の日平均気温は4.2℃上昇し、真夏日の日数も約70日増加することが示されました。また、日本の夏の降水量は約20%増加し、大雨の頻度も増加すると予測されています。(引用文献*1) この気温変化は既に生態系に影響を及ぼし始めているようです。 気象庁によると、2002年は、東京では平年より12日早い3月16日に、京都でも平年より13日も早い3月18日に桜の開花宣言が出されており、かなり早い時期での開花が記録されました。(引用文献*2) また、カエデの紅葉日は特に1970年代から遅くなる傾向が明らかになり、1953年から2000年の間に約2週間遅くなりました。(引用文献*3) さらに、オーストラリアを中心に、熱帯・亜熱帯地域に住んでいるセアカゴケグモという毒グモが1995年秋以降、日本でも多くみられるようになりました。また、かんきつ類の害虫として知られるナガサキアゲハは、従来は山口県、愛媛県などより南でしか見られなかったのですが、分布が北に広がり、1995年には近畿地方でも見られるようになりました。(引用文献*3) ブナは、涼しい地域の落葉紅葉樹林を代表する樹種です。ブナ林は、大型動物のすみかでもあり、豊かな生態系を形成しています。しかし、温暖化が進み、気温が3.6℃上昇すると、ブナの分布域は90%以上減少すると予測されています。そのため、日本の動植物の生態系は大きな影響を受ける可能性があります。(引用文献*1) 次に、人の健康への影響ですが、まず、熱中症の患者が増えるでしょう。暑い日には熱中症が多く発生します。2004年の夏、日本は猛暑で、東京(大手町)では日最高気温が30℃を超える真夏日の日数が70日となる等、日本各地で記録を更新しました。東京23区では、2004年には、熱中症の患者数が7月上旬から急増し、過去5年間で最大となりました。(引用文献*1)東京では、最高気温が35℃を超すと熱中症で倒れ、病院へ運ばれる人が急激に増えることがわかっています。 また、熱帯性の伝染病であるマラリアやデング熱の分布域が広がる可能性が挙げられます。高熱がでる伝染病であるマラリアの原因となっている原虫を媒介する主要なハマダラカは、現在、暖かい沖縄県南西諸島に限って生息していますが、気温が上昇すれば、生息地を九州や本州にも広げる可能性があります。(引用文献*4) このように、温暖化が進めば、自然や社会に様々な被害が生じることになりそうです。 引用文献
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