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07.日本の事情(2)遅れる自治体の対応 プリント

<フィラハ会議の警鐘>

 世界の有力科学者は1985年にオーストリアで開いたフィラハ会議で「21世紀前半には、かつてなかった規模で地球の平均気温の上昇が起こりうる」との見解を発表した。その3年後に「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」が誕生し、地球温暖化に関する研究を始めた。

 こうした国際的な取り組みが進む一方、日本政府も2000年の二酸化炭素(CO2)排出量を1990年と同水準に抑えるための地球温暖化防止行動計画を 1990年に策定した。その後毎年、実施状況が関係閣僚会議に報告されたが、排出量は増加傾向を続け、目標は達成できなかった。この間、1994年に気候変動枠組条約(地球温暖化防止条約)が発効し、翌年から締結国が温暖化防止会議を毎年開催するようになった。

 日本は1997年の温暖化防止京都会議(COP3)で、第一約束期間(2008〜2012年)に京都議定書が定めたCO2中心の温室効果ガス6種の排出量を1990年より6%削減することを公約した。

 

温暖化対策への取組

<対策推進大綱の作成>

 日本政府はCOP3閉幕後に首相を本部長とする地球温暖化対策推進本部を設け、1998年に緊急対策として地球温暖化対策推進大綱を作成した。この大綱は日本が約束した温室効果ガス6種の排出量6%削減を達成するための方策を示した。

具体的には第一約束期間までに、

  • (1)企業の技術開発や国民の努力などで0.5%削減、
  • (2)森林によるCO2の吸収分が最大3.7%、
  • (3)外国との排出権取引など議定書が認めた補完的な方法で1.8%削減となっている。

 1998年には排出量を削減するための国、地方自治体、企業などの責任と取り組みを定めた地球温暖化対策推進法が施行された。

 同法はすべての自治体に温室効果ガス削減実行計画の策定を求めた。各都道府県には温暖化を防ぐための情報収集と提供や調査研究を進める地球温暖化防止活 動推進センターの設置を可能とした。一方、企業の温室効果ガス排出量削減については努力義務にとどめた。

 

<削減計画作りは10%台>

 ただ、同法が定めた温暖化対策の実施状況は必ずしも順調とはいえない。温室効果ガス削減実行計画は多くの都道府県が策定済みだが、市町村で同計画を作った例はまだ10%台に過ぎない。また、地球温暖化防止活動推進センターを設置したのは11道県にとどまっている。

 温暖化防止の意識を市民に広める温暖化防止活動推進員を任命したのも北海道と17県にとどまっている。自治体の対応は遅れており、温暖化防止に対する国民の意識を十分に高められないでいるのが実情だ。

 日本政府は、京都議定書の発効を目指し、議定書を早期に批准する準備を進めている。だが、そのためには議定書が日本に課した温室効果ガス6種の排出量の 6%削減が実現できるとの見通しを定め、その明確な根拠を示さなければならない。

 
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