Menu Content/Inhalt
Home arrow 京都議定書 arrow 発効に向けて
04.途上国の扱いに不満などをもつ米国の不支持 プリント

<47カ国が批准済み>

 ブッシュ米大統領は就任後間もない2001年3月、二酸化炭素(CO2)を中心とする温室効果ガス6種の排出量削減スケジュールを定めた京都議定書を支持しないと表明した。その理由は、主要な発展途上国に削減目標を課さない議定書が米国の利益を損なうためだと説明した。

 米国の動きは1992年の気候変動枠組条約(UNFCCC)調印開始以来の国際協力の流れを否定しかねない。

 京都議定書第25条によると、議定書の発効にはまず、同条約の締約国(185カ国と欧州委員会)のうち55カ国以上が議定書を批准する必要がある。さらに、この批准国のうち先進国の90年のCO2排出量が、未批准国を含む全先進国の排出量の55%以上にならなければいけない。この場合の先進国とは同条約の定義による38カ国を指す。2002年2月現在ですでに47カ国が議定書を批准済みである。

 

<議定書否定し新提案>

米国のCO2排出量  もう一つの条件を満たすためのカギは米国が握る。同条約事務局によると、90年の米国のCO2排出量は先進国全体の36%なので、同国が批准すれば議定書の発効は容易とみられる。しかし、米国は温暖化を防ぐ新たな国際的枠組みの構築を提案した。

米提案の要点は、

  • (1)温暖化を科学的に解明する研究体制の構築、
  • (2)米国、欧州連合(EU)、日本が共同で温暖化の原因や影響を解明するモデルを開発、
  • (3)国際協力による温暖化防止技術の開発推進の三つだ。

<EUは米国抜きを主張>

 これに対し、温暖化対策に最も熱心なEUは、米国が批准しなくても議定書を発効させる用意があるとの姿勢を続け、首脳会談でも米国に議定書の支持を求めたが、同国はこれを拒み、両者の対立は決定的となった。

 米国抜きでも、EU、東欧諸国、ロシア、日本が批准すればCO2排出量で先進国全体の約6割に達し、55%以上との条件は満たせる。ただ、世界最大の排 出国である米国が規制を受けない状況をほかの国々が認めるかどうかは微妙だ。

 一方、米国と同じアンブレラ(傘)グループ(EU以外の先進9カ国)に加わる日本、カナダなどは米国の批准が重要だとする姿勢は変わらない。

 このような状況の中、議定書を採択した温暖化防止京都会議(COP3)の議長国を務めた日本が議定書を批准するかどうかが焦点の一つとして浮上してき た。衆参両院は2001年4月に、日本が率先して議定書を批准し、2002年に発効させることを求める決議を全会一致で採択した。COP7での京都議定書 運用ルールが決まった後は、締結に向けて国内制度の仕組みつくりや法整備などの具体的準備が鋭意進められることになる。

 COP6の議長を務めたプロンク・オランダ環境相も、日本に有利な温室効果ガス吸収源を認める提案をして批准を促してきた。

 
<< 最初 < 戻る 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 次へ > 最後 >>

結果 5 - 5 of 18
戻る
  • メインメニュー
  • 関連アイテム