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16.海外での試み(2)中国は独自にCO2削減 |
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<EU全体で8%削減>
すでにみたように、京都議定書が定めた目標によると、欧州連合(EU)に加盟する15カ国全体で二酸化炭素(CO2)など温室効果ガス6種の総排出量を第一
約束期間(2008〜2012年)までに1990年比で8%削減することとされている。各国は様々な手法で削減に取り組んでいるが、これらと矛盾しない形で共通政策の実施も準備している。たとえば、EUは2001年6月、欧州温暖化対策計画(ECCP)を発表した。これによると、エネルギー供給、同消費、交通、産業、農業など7部門にお
ける計40以上の政策・措置を実行すれば、議定書の削減目標を比較的低いコストで達成できる。中でもEU域内の温室効果ガス排出量取引制度、再生可能なエネルギー源による電力などの利用推進、オフィスビルや照明などのエネルギー使用効率の向上といった8政策は早期の導入が可能だと提言した。
EU域内での国境をまたいだ企業同士による二酸化炭素の排出量取引制度は、2005年の導入を目標としている。議定書が定める国際排出量取引との整合性
やいくつかの国が独自に導入する国内排出量取引との整合性の調整も今後の課題である。
<排出量取引を活用>
一方、同じく温室効果ガス6種の削減義務を負う日本、カナダ、オーストラリアなど一部の先進国は、EUと異なり、企業などが自主的に排出量の削減目標を設ける自主行動計画が温暖化対策の主流だ。電力消費量などに応じて企業、個人に課税するシステムは導入していない。こうした国々は温暖化対策が国内経済に大きな打撃を与えると考えている。温室効果ガス排出量の削減コストを比較的低く抑え、効率良く削減目標を達成する
ために、議定書が定めた「京都メカニズム」という仕組みを活用する考えだ。
その一つである排出量取引は、すでに民間企業間で始まっている。また、森林を温室効果ガスの吸収源とみなし、この吸収量を大気中からの削減量としても認める手法の利用にも前向きだ。だが、こうした手法を運用する上での具体的な国際ルールはドイツ・ボンで開かれた地球温暖化防止ハーグ会議(COP6)再開会合の審議を踏まえ、最終的
には2001年末にモロッコのマラケシュで開催されたCOP7で決着をみた。これにより、先進各国は京都議定書達成のための具体策立案が可能となり、批准
への道が拓かれたと言える。

<途上国も努力>
京都議定書が温室効果ガス6種の削減義務を課した先進国(38カ国と欧州委員会)の間でも対応に差がある一方、議定書に義務づけられていなくても独自に温室効果ガスの削減を進めている発展途上国もある。その代表が、米国に次いで世界で2番目にCO2排出量が多い中国だ。
米エネルギー省資料によると、中国は高い経済成長を続けながら、2000年のCO2排出量を最近のピークだった1997年よりも17%減らした。CO2
を多く出す石炭など化石燃料に対する補助金を削り、エネルギー使用効率を高めた結果である。
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