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11.日本の事情(6)新エネルギーの利用を プリント

<エネルギー源の転換>

 エネルギー供給企業はどのような温室効果ガス削減策を立てているのか。電力会社などは発電効率の向上、送配電の際の電力損失の減少、石油精製の効率向上などに取り組んでいるが、何をエネルギー源とするかも重要な問題だ。日本の2000年度のエネルギー源は52%が石油だった。ほかの主なエネルギー源は石炭が18%、天然ガスは13%などで、化石燃料によるエネルギー供給は合計で83%である。二酸化炭素(CO2)をはじめとする温室効果ガス排出量が少ないエネルギー源をみると水力が4%。風力などの新エネルギー源は1%に過ぎない。これに原子力の12%を加えると、非化石燃料の比率は17%である。同じ量のエネルギーを生み出す際のCO2排出量は天然ガス、石油、石炭の順に多くなる。従って石炭や石油から天然ガスにエネルギー源を転換すれば排出量を減らすことができる。

 ただ、同じ量の電力を生み出す場合、この三つのエネルギー源で最も安価なのは石炭だ。発電、売電事業への新規参入が増えるなか、天然ガスや新エネルギー源の利用を促す経済的手法や規制的手法が必要となる。

 

<公的な助成制度を>

 新エネルギー源とは、風力、太陽光、太陽熱、バイオマス(食料・農業廃棄物、木材)、黒液(紙・パルプ製造過程で出る廃棄物)、廃材などを指す。これらは温室効果ガス排出量が極めて少ないが、高コスト、不安定な供給といった課題が残る。そのため、企業の初期投資を軽減する公的な助成制度などが必 要になる。国や地方自治体による率先利用も普及促進には有効だと考えられる。

 一方、日本でエネルギー消費とは別の理由で発生するCO2の排出量は1998年度、京都議定書が削減対象とする温室効果ガス6種の全排出量の6%を占めた。主な排出源は、セメントやアンモニアなどを生産する過程やごみの焼却だ。ここでCO2排出量を減らすため、特別な副原料の使用量を増やす企業もある。

 

<CO2以外のガスも削減>

 CO2を除いた5種の温室効果ガスとは、メタン、一酸化二窒素、ハイドロフルオロカーボン(HFC)、パーフルオロカーボン(PFC)、六フッ化硫黄(SF6)である。

日本の一次エネルギー供給

 日本におけるメタンの排出量は6種ガス全体の2%に過ぎない。発生源には水田や家畜のほか、廃棄物などがある。廃棄物から発生するメタンを減らすには、ごみの減量が最重要であり、政府や自治体は資源リサイクルなどを進めている。温室効果ガス6種の排出量全体に占める一酸化二窒素の量は2%に満たない。工場や自動車などが排出源である。

 このほかに残る3種ガス(HFC、PFC、SF6)の排出量は6種のガス全体の7%だ。これらは冷蔵庫・エアコンの冷媒、発泡スチロールなどの発泡剤、電子部品などの製造や洗浄に使われるこうしたガスを、温室効果が比較的小さな別のガスで代替すると同時に、回収と破壊を進めるための全国規模の枠組み作りを実現する必要がある。

 
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