地域協同実施排出抑制対策推進モデル事業

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大学生版EMS構築(学生組織主体のEMS構築)

事業名

大学版EMS構築事業 〜学生組織主体のEMS構築〜

事業概要

小・中・高校と比べ、大学は水光熱費やCO2排出量が膨大な量である。
そのような大学において、EMSを導入することでCO2排出量削減を目指す。しかし、現在EMSを導入している大学においてはEMSが適正に運用されていなことにより、EMS導入による効果が得られていない大学が多い。
そこで、大学において効果的なEMSを展開するために、大学の特性にあったEMS(大学版EMS)構築を他の大学においておこなえるようなマニュアルを作成した。

報告概要

(1) CO2削減の目標設定と実際の削減量
長崎大学環境科学部にて大学版EMSの構築をおこなったが、「ISO学生委員会」が設立されてから日が浅いため、長崎大学環境科学部で効果を測定することは難しい。
そこで、大学版EMSのモデルとなった千葉大学西千葉キャンパスの例を挙げ、大学版EMS導入によるCO2削減効果を測定していく。『千葉大学環境報告書2005』より、西千葉キャンパスのCO2排出量の変化をみると図1のような結果であった。

2004年度は2003年度と比べCO2 排出量はわずかにプラスとなっていた。
しかし、2005年度は9,750tと前年度比、(約1,080t)のCO2の排出削減、水光熱費では約4,000万円節減することに成功している。教職員、学生含めて1万人規模のキャンパスにおいて10%のCO2排出削減は、各々がEMSを自覚し、環境に配慮した行動に移さなければ成し遂げられない数値である。

長崎大学全体において大学版EMSを導入し、同じようにCO2の排出が10%削減できる想定して算出すると、3,020tものCO2排出削減効果が期待できる。(図2)単純計算すると約1億2,000万円近くの水光熱費が削減されることとなる。

(2) 削減の手法
大学において、EMSを導入することでCO2の排出量を削減することを目指す。しかし、現在EMSを導入している大学においてはEMSが適正に運用されていないことで、EMS導入による効果が得られていない大学が多い。そこで、大学において効果的なEMSを展開するためには、大学の特性にあったEMS(大学版EMS)を構築しなければならない。大学の特性にあったEMSとは、学生を組み込んだEMS、そして継続性をもった学生団体(=ISO学生委員会)を主体としたEMSを構築することである。大学版EMSを確立するため、以下のような手法を今回用いた。 
  1) 運営委員会への参加 
 2) 学生による内部監査の実施
 3) 学生による情報の発信 
この3つの中で最も重要となるのが学生が運営委員会への参加を果たすことであり、今回のマニュアルでもその点を重点的に考察、記述している。学生が運営委員会に参加できるようになることは、同時に学生に役割や権限を与えられることであり、学生による内部監査の実施やHPや環境報告書などを用いた情報の発信など、学生委員会の活動もおこないやすくなる。

(3) 自己の事業活動に対する課題と評価
本事業活動の課題としては、今年度は、ISO学生委員会を立ち上げる(組織の中に組み込む)ことに時間を要したために、すぐCO2削減につながる行動へとはつながらなかったことである。しかし、ISO学生委員会が設置されている他の大学で見られるように、適正なEMS(大学版EMS)を導入することでCO2排出へとつながるであろう。来年度以降のCO2排出量や水光熱費の変化をチェックするとともに、学生や教職員の行動の変化をアンケートなどを通じて数値化することで、長崎大学(環境科学部)においてどれだけの効果が発揮されるのかをチェックしなければならない。 
また、評価すべきポイントとしては、継続性のある事業であることである。本事業の助成が終わっても、ISO学生委員会が学内の組織に組み込まれ、来年度以降から予算もつく仕組みづくりをおこなってきたことで、一過性の事業ではなく継続的に活動が展開される。また、この大学版EMSが全国の大学において普及した場合、大学内でのCO2排出抑制が推進されるのはもちろん、環境教育を受け環境に配慮した学生が一人でも多く社会へと輩出させることで大学だけにとどまらず、日本社会全体での効果も潜在的に期待できる。

団体名

NPO法人地域循環研究所

連絡先

長崎市文教町1-14 長崎大学環境科学部 中村修 研究室(〒852-8521)

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