省エネ住宅の普及啓発事業

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(8)"がまんしない省エネ住宅"信州省エネモデル住宅普及推進事業

実施団体名

社団法人 長野県環境保全協会
(電話番号:026-237-6625)

対象地域

長野県全域

連携した主体

【大学】信州大学
【行政】長野県住宅部、同林務部、同商工部、同生活環境部、中部森林管理局
【専門技術者組織】長野県建築士会、長野県建築士事務所協会、長野県木材協同組合連合会
【消費者支援組織】 長野県消費者団体連絡協議会
【メディア】新建新聞社
【民間企業】中部電力(株)、長野都市ガス(株)、八十ニ銀行、県内工務店・設備業者他

普及啓発活動の概要

(1)信州省エネモデル住宅普及協議会の設置・運営
関係主体が連携して本事業の効果的な執行を図るため「信州省エネモデル住宅普及協議会」を設置。毎月1回程度(平成19年7月〜11月)の省エネ勉強会を開催した。講師は学識者、研究機関の担当者、行政担当者、先駆的企業の担当者ら。

(2)長野県における住宅の年間エネルギー消費量調査
長野県における一般的住宅のエネルギー消費量の実態を明らかにすることを目的に、県内住宅100軒を対象にした年間エネルギー消費量を調査した。

(3)信州省エネモデル住宅普及パンフレットの作成
長野県内の企業、市民らに向け、信州に適した省エネ住宅の基本となる考え方を紹介するパンフレット「がまんしない省エネ住宅」を制作。省エネフェア(省エネ住まいEXPO2007)来場者への配布や、金融機関住宅相談窓口に置くことで広く市民意識の啓発を図った。

(4)省エネ住まいEXPO2007の開催
長野市において「省エネ住まいEXPO2007〜信州に適した省エネ生活の提案〜」を開催し、6,000人の入場者があった。省エネ住宅の普及に取り組む49社・団体(計80ブース)が出展したほか、2日間にわたり6つのセミナーを実施。子ども向けの環境映画の上映やさまざまな体験型の環境意識啓発のイベントを併せて実施した。

(5)セミナー講演会の実施(省エネ住まいEXPO2007の中で実施)
信州に適した省エネモデル住宅の概念をより多くの県民に周知するため(4)の「省エネ住まいEXPO2007〜信州に適した省エネ生活の提案〜」内で、建設業者・一般消費者を対象にした「信州省エネモデル住宅セミナー」と「HEMSセミナー」を開催。

(6)信州省エネモデル住宅設計コンペの開催
「信州省エネモデル住宅設計コンペ」を開催。県内各地から28件からの応募があり、うち2件を優秀作品として選出した。なお、同コンペには、全国でおそらく初となる「CASBEEすまい戸建」の自己評価を応募要件に取り入れた。平成20年3月末に「信州省エネモデル住宅設計コンペ」で選出した2作品の表彰式を開催する予定

(7)普及啓発効果の測定
「省エネ住まいEXPO2007」開催時に来場者を対象にアンケートを行い、1,089人から回答を得た。また、協議会参加メンバーらによるコンペの結果、省エネ住宅に関する意識変化と、具体的な住宅における省エネ削減目標を算出した。 

普及啓発効果

(1)普及啓発効果の測定方法
・「省エネ住まいEXPO2007」の会場で行った市民アンケート(1,089票)を分析して評価した。
・「長野県 住宅100件の年間エネルギー消費量調査」で回収したアンケート(122件)を分析して評価した。
・「信州省エネモデル住宅設計コンペ」の応募作品のCO2削減効果を分析して評価した。 

(2)効果の測定結果
・省エネ住まいEXPO2007の来場者6,000人のうち、1,089人がアンケートに回答し、そのうち41%が「来場目的をは省エネ住宅・リフォームのため」と回答するなど、住宅の省エネへの関心が高いことがわかった。
・同調査の結果、住まいの気密・断熱性能について多くの人が不満を持ち、特に女性より男性の方が強く不満意識を持つ傾向が明らかになった。
・ 同調査の結果、新築・リフォームにおける省エネへの取り組みの動機は、地球環境のことより、まずは生活に直結する光熱費を優先して考える傾向が見えた。
・「長野県 住宅100件の年間エネルギー消費量調査」の結果、長野県の住宅のCO2排出量は平成17年度・18年度の場合6,484kg/世帯〜7,057kg/世帯(2年間の平均は6,770kg/世帯)であることがわかった。ただし、全電化は7,405〜7,870kg/世帯、電気・都市ガス併用は4,946〜5,170kg/世帯と差がある。
・「信州省エネモデル住宅設計コンペ」の応募作品は、CASBEEの自己評価の結果、一般的な住宅に比べ平均して約30%、CO2排出量を削減できることが明らかになった。
・以上の結果、仮に長野県の新築住宅の20%が、コンペ同様の仕様になった場合の効果は以下の通りとなる。
 ※20%は長野県の新築住宅着工件数における次世代省エネ基準の普及率
住宅着工件数(1万戸)×20%×6,770kg×30%=二酸化炭素削減量406万2000kg-CO2/年間

結果とまとめ

・ 県土面積が広い上に、冬は低温で夏は高温という特徴を持つ長野県では、地域特有の住まい方が存在する。単に住宅の気密・断熱性を高めるだけではなく、夏の風通し、日差しの遮断など、立地条件も含めた家造りを考えなくてはならない。しかしながら、「住宅100件の年間エネルギー消費量調査」では、外気温度が低いほどエネルギー消費量も大きくなることが改めて明らかになり、また消費者視点からの「省エネEXPO2007来場者アンケート」の結果からも、住居の不満点について気密・断熱性能が大きな課題になっていることが明確になった。
・「信州省エネモデル住宅設計コンペ」では、こうした地域の気候風土を考慮した上での省エネ住宅が提案され、応募作品のCO2排出量は一般的な住宅より平均して30%削減できることがわかった。応募については次世代省エネ基準を満たすことを条件にしており、まずは同基準の徹底が不可欠であることを裏付けた。
・今後、省エネ住宅を普及させるためにはまだいくつかの課題が残っている。まず、生活者自身が日々、CO2の削減を目で確認できる、あるいはコンピューターにより自動制御してしまう省エネナビゲーションやHEMS(Home Energy Management System)の導入である。次に、構造躯体や部材の生産過程からの省エネ化である。雪深い長野県ではコンクリートの高床式住宅を建設する家が多いが、座長である信州大学工学部の浅野良晴教授の調査によるとコンクリートは生産過程において膨大な二酸化炭素を排出するため、こうした部材を循環可能な木材に置き換えていく努力も必要である。最後に、金融面からの省エネ化。消費者に省エネ住宅を造るメリットを金融制度面からも明確にしていく必要がある。

新聞記事への掲載状況リスト、関連リンク、その他

・『信濃毎日新聞』(H19/7.6、H19/10.02、H19/10.06)
・『新建新聞』(H19/7.20、H19/8.24、H19/09.21、H19/9.28、H19/10.12、H19/11.2、H19/11.16、H19/12.21)
・信越放送「ニュースキャッチ」、信越放送「zoom up! エコロジー最前線」(H19/10.20)
・SBCラジオ(H19/10.04)、SBCラジオおはようラジオ(H19/10.05)
・その他多数(信濃毎日新聞広告10回、信越放送テレビ広告50本、ラジオ30本)

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